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木造十一面観音立像[もくぞうじゅういちめんかんのんりゅうぞう](南泉寺)
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 山県市佐野 |
所有者 | 南泉寺 |
指定年月日 | 昭和53年12月19日 |
- 檜材一木造彫眼
- 像高:173.0cm
像の主要部を檜の一材から彫成し、後頭部・肩以下裳[も]裾に至る背面からそれぞれ内刳[うちぐり]を施し、蓋板を当てる構造になっている。
体躯に比べ大きめの頭部に目鼻立ちをはっきりと刻み、肩や腰の張りを十分にとり、しかも腹部を縮めて抑揚をつけている。面奥、体奥共に厚く、衣のひだなども力強い調子で刻んでいる。いかにも一木像らしい量感を備えた作品で、制作は10世紀に遡る、県下屈指の平安古像の一つに数えられるものである。
なお、頭上の各面や両足先などが後補のものであり、全身に施された漆箔も後世のものである。