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梵鐘[ぼんしょう]揖斐川町
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 揖斐郡揖斐川町清水長良 |
所有者 | 月桂院・清水神社 |
指定年月日 | 昭和39年3月2日 |
この梵鐘は、鎌倉時代の元応2年(1320)、近江国平方伊駒神社の神宮寺の鐘として鋳造された。鋳物師は山城権守近行である。
口径は61.5cmでやや小形の部類、口唇はやや高めで、鎌倉時代の特徴が見られる。撞座は低く、つきつぶされて、僅かに八葉蓮華文であることがわかる程度である。
乳は、4段4列、総数64個あったものが、所々欠け落ちている。竜頭は、写実的で力がある。笠形の高さは、5.5cmで、饅頭のように盛り上がっている。上帯、下帯や草の間に装飾文様は入っていない。
この梵鐘は、清水城を居城とした稲葉一鉄が陣鐘に使用していたといわれているが、伝来については不明である。