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太刀銘兼定[たちめいかねさだ]
太刀[たち]銘兼定[めいかねさだ]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 大垣市(郷土館) |
所有者 | 大垣市 |
指定年月日 | 昭和35年3月30日 |
長さ:68.7cm反り:2.1cm目くぎ穴:1個
太刀姿美しく優美である。地鉄[じがね]良く練れて細かに詰む。刃文は表、互の目乱れにて上も下も丸く兼房乱れに似て、美濃伝を良く現している。
兼定特有の矢筈乱[やはずみだ]れ(耳形)が三ヶ所程交り、小沸[にえ]が良く付いて、匂[にお]い深く上工の出来ばえである。
彫物は表、棒樋[ぼうひ]の樋中に素剣を彫る。裏は、棒樋に護摩箸。
中心[なかご]穴1個。銘は太刀銘、「兼定」の二字銘。鑢[やすり]は鷹の羽鑢で、これも美濃伝を示している。
中心の錆色特に良く、時代の経過を思わせ保存状態は良好である。
また、江戸時代末期頃と思われる金梨地鞘、五三の桐紋揃金具の太刀拵えがついている。
兼定は、永正九年(1512)の生まれで、美濃国の末古刀(室町時代末期)の代表工である。