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銅鐸[どうたく]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 関市小屋名小洞 |
所有者 | 岐阜県博物館 |
指定年月日 | 昭和62年8月11日 |
この銅鐸は、明治34年(1901)4月、不破郡荒崎村大字十六字中林918番地の1(現大垣市十六町中林)で、堤防修復のための採土作業中、水田面より約2m下から砂層の中に横たわった状態で発見されたと伝えられている。
高さは25.7cm、四区画の袈裟襷文[けさだすきもん]銅鐸で、全面暗緑色を呈している。全体に磨滅が著しく、文様は不鮮明であるが、一方の身の右上の区画内に鹿と思われる浮彫り、左下の区画内にはやはり鹿らしい動物の文様がかすかに認められる。袈裟襷の帯状部には斜格子文が施されているが、中央の横帯と反対面の紐の外斜面は綾杉文[あやすぎもん]で飾られている。
県内ではこれまでに、岐阜市上加納、岐阜市切通、可児市久々利から各1口、下呂市萩原町上呂から2口が出土している。その中でこの銅鉾は最も古い型式に属するものである。