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木造十一面観音立像[もくぞうじゅういちめんかんのんりゅうぞう]聖観音坐像〔しょうかんのんざぞう〕阿弥陀坐像〔あみだざぞう〕(白山三所権現)〔はくさんさんしょごんげん〕
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 美濃市蕨生大島 |
所有者 | 白山神社 |
指定年月日 | 昭和53年12月19日 |
白山神社の本殿に安置する十一面観音立像で、阿弥陀坐像、聖観音坐像が、これに随待している。白山三所権現の本地仏と考えられるもので、元来三像一具として制作されたものである。
十一面観音像は本体と台座の蓮華部、岩座の一部を檜の一材から彫成し、これを別材製の岩座に嵌め込んでおり、円空仏には珍しい形式の作品である。頭上に十一面を刻み、左手に水瓶(すいびょう)を執る通形の像で、やや上下のつまった丸顔に円空仏らしい笑みをたたえている。衣やひだなども入念に刻まれ、形もしっかりと象形されており、円空仏のうちでも出色の出来栄えである。なお、像や台座の背景には三身真言等の梵字が墨書されている。